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Beating 第8号
「BEAT2005に向けて〜BEAT成果報告会」

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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「beating」  第8号       2005年1月27日発行
                         現在登録者357名
        「BEAT2005に向けて〜BEAT成果報告会」
            http://www.beatiii.jp/
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各地の大雪のニュースを見聞きするにつけ、ますます春の訪れが待たれる
今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。

これからの時期、研究発表会やシンポジウムなどのイベントが各地で目白
押しです。2月、3月のbeat seminarでも要注目の企画を準備しています。
まずは今号のbeatingで内容と日付をチェック!そして早速スケジュール
にbeat seminarの予定を書き込んでおいてくださいね。

真冬の寒さを吹き飛ばす、beating第8号のスタートです!

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┃★CONTENTS★
┃
┃■1.特集:「beat seminar」第7回 連動企画
┃「読めば100倍楽しめる・BEATプロジェクト成果報告会の見どころ予告」
┃
┃■2.お知らせ:「beat seminar」第7回 2/5(土)開催!!
┃      +「beat seminar」第8回 3/5(土)予告
┃
┃■3.モバイルメディアの教育利用ポータルサイト化推進中です!
┃   「BEAT Webサイト」からのお知らせ
┃
┃■4.その他のお知らせ
┃
┃■5.編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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■1.特集:「beat seminar」第7回 連動企画
「読めば100倍楽しめる・BEATプロジェクト成果報告会の見どころ予告」
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間もなく開催される「beat seminar」第7回では本年度BEATで行った研究
と助成した研究の中から3つを取り挙げて、その成果を報告します。その
概要と見どころについて、特集しました。

本特集を読んでからbeat seminarに足を運んで頂けば、楽しみが100倍に
なること受け合いです!

…………………………………………………………………………………………
□1)モノ語りプロジェクト
	「いま、モノが語り始める…街全体が博物館になる未来」
…………………………………………………………………………………………
モノ語りプロジェクトは、我々の身近にあるモノ自体が語ることによって
学習のきっかけや状況を作り出すというプロジェクトです。

モバイル学習やユビキタス学習は、学習に対する空間の束縛をとりはらい、
様々な場所で学習を生み出すと言われてきましたが、実際には教室ででき
る学習以外のアプリケーションはほとんど提案されていません。街の中や
野外、家庭の中など、従来学習の場として考えてこられなかったところで、
新しい学びの入り口を作るためには、従来とは全く異なった発想が必要に
なります。

そこで、モノ語りプロジェクトでは、従来の教科書やマルチメディア教材
の枠組みを超えて、われわれの身の回りにある様々なモノが直接語りはじ
め、新しい発見や気づきをもたらすというインターフェイスの開発に取り
組むことにしました。

beat seminarでは、その手始めとして開発を進めてきた、博物館向けのサ
ンプルシステムをデモンストレーションします。これは、三葉虫の化石を
ユーザーがさわることによって、そのさわり方に応じて三葉虫の化石自身
が自分の生い立ちや構造について語るというものです。ユーザーは、ウェ
アラブルディスプレイをつけ、4億年前に実際生きていた化石の鑑賞とそ
の化石にまつわる物語を同時に経験することになります。このような実際
の視覚経験と仮想の視覚経験を合成するアプローチは、オーギュメンテッ
ドリアリティ(強調現実)と呼ばれ、先行研究で高い動機付け効果が確認さ
れています。

BEATではこの新しい教育向けインターフェイスの開発の基盤技術としてRF
ID(無線ICタグ)を使った把持状況の認識システムを開発しました(特許
申請中)。このシステムは、従来遠距離・単一IDの認識に使われてきたRF
IDを近接・複数IDの組み合わせのパターンとして利用するというもので、
従来にない全く新しいアプリケーションの基盤になります。

このシステムが発展すれば、街でふと見かけた銅像をすっとなでると、携
帯電話につながった超小型のウェアラブルディスプレイにその銅像が語り
かけてくるということが可能になります。いってみれば、街全体が博物館
であり、学習の入り口になるような新しい社会基盤がデザインできるよう
になるのです。

…………………………………………………………………………………………
□2)eCCプロジェクト
	「離れていながら互いを高め合う、教員たちの学びを支える」
…………………………………………………………………………………………
eCCプロジェクトは、e-Learning for Curriculum Coordinatorの略で、
総合的学習の時間などのカリキュラムコーディネータ(Curriculum Coor
dinator)の力量形成をねらいとする教員向けe-Learningのプログラムを
開発したプロジェクトです。このプロジェクトは、大阪市立大学・木原助
教授、静岡大学・堀田助教授、奈良教育大学・小柳助教授、東京大学・山
内助教授の共同プロジェクトです。

このプロジェクトでは、千葉・静岡・富山・兵庫・岡山・奈良・徳島・熊
本の地域的に離れた教員が、学校カリキュラムについて、協同的に学んで
いくところに特徴があります。電子掲示板に加え、Macromedia Breezeを
使って他地点遠隔テレビ会議を行うことにより、学習のための実効的なイ
ンタラクションを確保することに成功しました。

このような遠隔テレビ会議システムを使った教員研修は、ブロードバンド
の普及により急速に現実味をおびつつあります。現在、教員の専門性の確
保が課題になっており、専門職大学院の設置などが検討されていますが、
このようなeラーニングシステムは課題意識を持った教員同士の学び合い
をベースにした専門性の確保に道を開くものとして大きな可能性を持って
います。

…………………………………………………………………………………………
□3)Skaalプロジェクト
	「高齢者こそ味わえる学び…遠く離れた友人達との『乾杯!』」
…………………………………………………………………………………………
Skaalは、ノルウェー語で「乾杯」という意味で、ノルウェーと日本の高
齢者の国際交流学習のためのプロジェクトです。国際交流学習というと小
学生か中学生のためのモノのように思われるかもしれませんが、まさしく
生涯学び続けるこの社会においては、高齢者の学びも重要なテーマになり
ます。学びが埋め込まれた生活はQuality of Lifeが高いからです。

そこで、日本とノルウェーの高齢者同士が、身近なテーマをきっかけに相
互にコミュニケーションし、学び合うためのプログラムを作りました。こ
のプロジェクトは、東京大学大学院学際情報学府の折茂美保さんの修士研
究として行われました。

その結果、交流相手国の現状が交流前のイメージとは異なるものであって
も、それについて深く考えることで、イメージと現状の乖離という葛藤を
乗り越え、自分なりの見解を導き出したり、プロジェクトを通して新たな
興味・関心事が生起していることが分かりました。

参加した高齢者が、彼らの経験や知識を活かしながら、視野や活動範囲の
拡大を行なえたことは、今後の生涯学習社会における新しい学びのスタイ
ルを示唆しているものだと評価することができるでしょう。


>>BEAT2004年の活動の成果を、ぜひご覧ください。beat seminarリピ
ーターの方も、beat seminar初心者の方も、お越しいただけるのをお待
ちしています。


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■2.【お知らせ】公開研究会「beat seminar」第7回 2/5(土)開催のご案内
        +「beat seminar」第8回 3/5(土)予告
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来たる2005年2月5日(土)、「BEAT」では、第7回目の公開研究会を開催いた
します!

「BEAT」の研究内容や、教育に関するIT技術利用に関する最新動向などをテ
ーマにした公開研究会です。開催情報は、公式Webサイト、もしくは、この
メールマガジン「beating」でご案内を差し上げます。

第7回目となる今回は、特集でご案内している通り、本年度BEATで行った研究
と助成した研究の中から3つを取り挙げ、その成果を報告します。


—————————【第7回 公開研究会 概要】——————————
●テーマ
  「BEATプロジェクト成果報告会」
●日時
  2005年2月5日(土曜日) 午後2時〜午後5時
●場所
   東京大学
   〒113-0033
  東京都 文京区 本郷 7-3-1
  東京大学 本郷キャンパス
  工学部 2号館26番教室
  ◇地図
  http://www.beatiii.jp/images/sem07-map.gif

  ◇東京大学への最寄り駅
  東京メトロ 丸ノ内線 本郷三丁目駅(徒歩5分)
  都営大江戸線 本郷三丁目駅(徒歩5分)
●内容
  本年度BEATで行った研究と助成した研究の中から3つを取り挙
  げて、その成果を報告します。
●定員
  100名
●参加費
  無料
●講演
◆報告
 ◇「モノ語りプロジェクト」
	山内 祐平(東京大学・助教授/BEATフェロー)
 ◇「eCCプロジェクト」
	木原 俊行(大阪市立大学・助教授)
 ◇「Skaalプロジェクト」
	折茂 美保(東京大学大学院学際情報学府)
◆参加者と質疑応答

なお、終了後には懇親会がございます(参加希望者)(18:00〜)

●参加方法
beat seminarに参加希望の方は、BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/index.html
にて、ご登録お願いいたします。


■□■【beat seminar 第8回 3/5(土)予告】■□■

来たる3/5(土)、BEATでは今年度最後のbeat seminarを開催します。海
外から研究者をお招きし、モバイルメディアの教育活用や、デジタルメデ
ィアを活用した新たな学びのスタイルについて、参加者のみなさんととも
に考えます。詳細については、随時BEAT Webサイト、またはbeatingでお
知らせいたします。みなさまのご参加をお待ちしております。

●テーマ
  「Emerging learning technology in education」
●日時
  2005年3月5日(土曜日) 午後2時〜午後5時
●場所
  東京大学 本郷キャンパス 弥生講堂
  http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_00_15_j.html
●定員
  300名
●参加費
  無料
●講演
 ◇Ben Williamson
   (Learning Researcher, NESTA Futurelab/U.K.)
 ◇Sen-Ben Liao
   (Center for Educational Computing Initiatives, MIT/U.S.A.)
●参加方法
  beat seminar 第7回終了後、BEAT Webサイトにて受付を開始します。


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■3.モバイルメディアの教育利用ポータルサイト化推進中です!
   「BEAT Webサイト」からのお知らせ
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モバイルメディアの教育利用は今、たくさんの期待を集め、日本に限らず、
世界中の研究者や企業が熱意を持って研究に取り組んでいます。BEATでは、
世界で今それぞれ進んでいる研究の取り組みについて情報を集め、発信し
ていきます。

☆情報リンク集
世界のモバイルメディアの教育利用研究プロジェクト、PDA・ケータイの
研究機関など、コメントを付けてご紹介しています。
http://www.beatiii.jp/links.html

☆英語版Webサイト
『BEATを紹介したい人がいるけど、外国人で日本語は読めないからなあ…』
とお困りの方、いらっしゃいませんか? BEATでは、活動内容や研究の成
果を世界に発信するため、英語版のWebサイトを制作しています。
http://www.beatiii.jp/e/index.html
※一部英語化していないコンテンツもあります。

これからもBEAT Webサイトはぞくぞく充実の予定!どうぞご期待ください。


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■4.その他のお知らせ
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【CRN年次研究報告書 プレゼントします。
    〜チャイルド・リサーチ・ネットからのお知らせ】
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ベネッセが支援するインターネット上の子ども学研究所「チャイルド・リ
サーチ・ネット(CRN)」からのお知らせです。1月末まで実施している
アンケートに答えた方にはCRNから2004年度の研究活動をご紹介する
『CRN YEAR BOOK 2005』(非売品)がプレゼントされます。
「beat seminar」第6回(1/8)で講演された河村智洋氏の研究も紹介され
ています。締め切りは1月末日です。
アンケートのご回答はこちらから→ http://www.crn.or.jp/
※お問合せは、チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)まで


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【メルプロジェクト・シンポジウム2005
              /民放連セミナーのご案内】
====================================================
毎春開催、今年で第5回目を迎えるメルプロジェクト・シンポジウムを下
記の要領で開催いたします。民放連セミナーもふくめ、計3日間・盛りだ
くさんな内容で開催いたします。
*詳細・お申し込みについては、メルプロジェクトウェブサイト
(http://mell.jp/)でご確認ください。

◆メルプロジェクト・1年間の活動を総決算!
 海外からのゲストもお招きし、報告・発表・ディスカッションなど、
 今年も2日間ぎっしりの内容で開催します!
  —————————————————————————————
   ■■■ メルプロジェクト・シンポジウム2005   ■■■
   ■■■       開催のご案内        ■■■
  —————————————————————————————
           2月19・20日(土・日)
      於・東京国際フォーラム(東京都千代田区・有楽町)
           主催・メルプロジェクト

◆放送に関心のある方、ぜひご来場ください!
 「送り手・受け手の共同作業」をテーマとした
 ワークショップの成果報告をおこないます。
  —————————————————————————————
   ■■■ 対話ワークショップセミナー:      ■■■
   ■■■   第二期民放連プロジェクト成果報告会 ■■■
   ■■■        開催のご案内       ■■■
  —————————————————————————————
             2月18日(金)
     於・東京国際フォーラム(東京都千代田区・有楽町)
         主催・(社)日本民間放送連盟


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※お詫び
「紹介したいこの人この1冊。 オススメお蔵出し!」のコーナーは
お休みさせていただきます。次号をお楽しみに!
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■5.編集後記
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最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
「beating」第8号はいかがでしたでしょうか。

年度末が近づき、大きなイベントのお知らせが毎日入ってきます。行きたい
ものがたくさんあって、困ってしまいます。

さて、3月の大きなイベントといえば、「愛・地球博」の開催ですね。
http://www.expo2005.or.jp/jp/
私にとって「万博」といえば「つくば科学万博」なのですが、あれからもう
20年!早いものです…記憶はだいぶあやふやですが、「すごい未来」を感じ
させるイベントにとてもわくわくした覚えがあります。ケータイだって、20
年前は夢の機械でした。誰もが持ち、どこでも繋がるこんな未来、あの頃は
想像できませんでしたよね。

「愛・地球博」と合わせて、「つくば万博」も振り返り、過去から現在、そ
して未来へ思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

                        「beating」編集担当
                            中野真依
                        contact@beatiii.jp

-------次回発行は2月第3週頃の予定です。
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http://www.beatiii.jp/

□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」

Copyright(c) 2005.Interfuculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo.All Rights Reserved.
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